Kamoshika Productions

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ブラックマジック4Kの末路。FX3ユーザーとして新たな冒険の始まり!

こんにちは、KAMOSHIKA動画制作のトーマスです。

今回は長らくお世話になっていたブラック・マジック4Kが壊れてしまい、思いがけない展開に直面したエピソードをお話しいたします。

この経験を通じて、同じような状況に立たされることのないよう、皆さんに少しでも参考になれば嬉しいです。

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私は先日、初めてのナイトクラブ(正確にはレストランのクラブイベント)の撮影を頼まれ、いわゆる「アフタームービー」を制作しました。

具体的には、その夜の雰囲気、ステージ上のパフォーマー、そして楽しんでいるゲストの様子を撮影し、ダイジェスト編集するという仕事でした。

当日は順調に撮影が終了し、何も問題はなかったと思い込んで家に帰りました。しかし、その撮影から1ヶ月後に、他の素材を編集している最中にやっと問題に気づきました。

均一の背景のおかげ気づけましたが、赤いボツボツが写り込んでいます。

9倍ズームすればはっきり写りました。「何これ!」

見づらいかもしれませんが、画面には赤いボツボツが写り込んでいます。この問題に気づけたのは均一の背景のおかげでした。9倍くらいまでズームしないとはっきり写らないほど微細なサイズです。

検索してみると、どうやらこれはセンサーダメージの兆候らしいです(涙)。

具体的な発症時期を知るため、過去の素材を検証し、結局はあのナイトクラブの夜にたどり着きました。そして、ナイトクラブの素材を一つ一つじっくりと見ていくと、センサーが会場のレーザーに焼かれる瞬間を見つけました。

通常の光よりも集光性が高いため、レーザーは距離と出力次第でカメラや人間の目に損傷を与える可能性があります。レーザーの使用に関するガイドラインが存在するものの、この会場でそれが守られていなかったのか、または自分がカメラを向けた位置が悪かったのか、確定的な理由は分かりません。

レーザーの危険性については前も聞いたことがあったにも関わらず、撮影の夜には全く意識してませんでした。

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早速携帯を手に取り、Blackmagicdesignのサポートセンターに電話をかけました。以前、IRフィルターの交換だけでも48,000円かかった経験があったので、今回のセンサー交換はもっと高額になる覚悟を持っていました。しかし、サポートセンターからの返答は私の予想をはるかに上回るものでした。「え、修理不可能?」

Blackmagic 4K/6Kシリーズのセンサー交換は経済的ではないため、一般的に修理や交換は行っていないそうです。URSAシリーズなどのより高価なモデルであれば、センサーの交換が有償で可能だったとのことですが、所有しているのがブラックマジック4Kであることから、今回の状況には手をこまねいてしまいました。

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写真に小さなボツボツが写り込んでいるとはいえ、まだ使用不可能というわけではありません。正直言って、このまま使い続けても99%の人が気づかないだろうと思いましたが、プロとして機材に「訳あり」があることを知ってしまった以上、新たな仕事を引き受けることが難しいという判断に至りました。

それでも新しいカメラをすぐに手に入れる余裕がなく、かつカメラをレンタルする予算もない案件があるため、直近ではこれに対応する必要がありました。機転を利かせ、Davinciの「デッド・ピクセル修正」でボツボツをできるだけ隠していましたが、この手段でも限界を感じる瞬間がありました。

FX3に付けているSIGMA 24-70 f2.8。チリが溜まりやすい問題が新しい型番号で解決されているらしい。

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ブラックマジックの代替機材について、3つの候補がありました:

① 最安オプション。同等品のBMPCC4Kを購入。

15万円で新品を手に入れるか、中古で妥協する。既存のアクセサリーやレンズがそのまま使用できるメリットが大きく、このオプションを真剣に検討しました。

② ちょいアップグレードオプション。BMPCC6Kを購入。

BMPCC6Kのスーパー35mmセンサーや内蔵NDフィルターの利点を享受するため、このオプションを検討しました。ただし、MFTレンズが使用できないために新しいレンズを買いそろえる必要がでてきます。

③ 散財オプション。ソニーのFX3を購入。

以前レビューしたBMPCC4Kの多くの弱点が配慮されているFX3に憧れ、新しいカメラとしてこの選択肢を採りました。購入した機材にはFX3本体、SIGMA 24-70 f2.8、Ninja Vモニターなどが含まれ、総額は約70万円でした。まだ開催中であるソニーのキャッシュバックキャンペーンを利用して2万円のキャッシュバックを受けることができました。ソニーの製品を購入予定の方は、ぜひこのキャンペーンを利用してみてください(2024年3月25日まで)。

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口座の残高が大分減ったのですが、このエピソードを機材のアップグレードの良いきっかけと捉え、前向きに考えています(こうでもしなければ、ただの事故としえ終わってしまいますw)。FX3を新たに手に入れ、まだ使い方に慣れている最中ですので、その機材レビューは後日に持ち越すことになりますが、現段階での使用感は非常に素晴らしく、特にオートフォーカスに毎回感動しています。